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アートオブパークサイド 〜池尻大橋・高級デザイナーズマンション〜

2010 tokyo setagaya RC5f 891.95㎡  構造設計:計画堂  設備設計:アーク環境設計

 計画地・池尻2丁目は、渋谷からわずか1駅、下北沢、代官山、三軒茶屋などに囲まれながら、閑静な住宅街が広がる場所である。この地にそそり立つのではなく、街並みと共生ができるマンションを目指した。そして、低炭素社会における2大テーマである、建物の長寿命化と省エネ化を、賃貸マンションという制約のある中で、事業主であるクライアントとともに、可能な限り挑戦した建物である。

 平面計画としては、敷地西側の路地(建築基準法第42条2項道路)を使い、建物の中央にエントランスおよびEVホールを設け、その北側に1住戸、南側に2住戸を設けた。EVホールは、EVシャフトの両サイドに空地を設け、閉鎖的になりがちな空間に緑と光をもたらした。各階とも19㎡の広さを持つため、渋谷まで行くための自転車を置いてほしい。また、ここは各住戸の方々のコミュニティーの場であり、壁面はクライアントの邸宅と同じく、ライムストーンを施した。
 住戸内は基本的に55㎡の1LDKとした。ターゲットは単身者またはDINKSであり、広いLDKにこだわった。寝室以外の床は大理石調のセラッミクタイルと耐久性と美観を重視した。壁は白系壁紙にと珪藻土と木目板を使い分け、木部には自然塗料を施し、明るく清楚で健康的な空間を作り出した。水廻り設備にもこだわり、使い勝手とデザイン性を兼ね備えた設備をそろえた。中でも、賃貸マンションながらキッチンに食洗器、食器棚を設け、浴室にはミストサウナを設けた。また、バルコニーはデッキを敷き、LDKとの一体利用も楽しみたい。地下には、各住戸に5㎡前後のトランクルームを設け、収納対策を施した。
 外観は白系のマット調な100角タイルに、ポイントでコンクリート打ち放しの壁と、再生木材をルーバーとして利用した。建物正面には植栽と水塀を設け、建物の色彩の調和はもちろん、近隣の方々への癒しの空間となれればいい。

 日本の二酸化炭素25%削減には、住宅の高断熱化と高効率の給湯機の導入の促進が必要と言われている。本計画においては、RC壁構造とし、その外壁面に無機質系炭酸カルシウムボードと磁器タイルを施すことにより外断熱を構築した。これにより、構造躯体であるコンクリートの外部環境からの劣化が防げ、建物の長寿命化を可能とした。開口部の複層ガラスの空気層も12mmを採用し、高断熱化を図った。給湯機は都市ガス利用の潜熱回収型ガス給湯機を採用し、高効率化を図り、LDKの床暖房も実現した。建物の廻りとEVホール横の中庭に植栽を配置し、北側の隣地との窓の相対する部分、目隠しを兼ねた。窓越しに木の葉の揺らぐ香りと音を感じてほしい。屋上部分には事業主の商品でもある砕石を断熱層として敷き込み、木製デッキと御影石を配置した石の庭を表現した。また、建物正面に設けた水塀の水には、雨水を地下ピットに貯めそれを循環させるシステムで、雨水の再利用を図った。照明計画としては多灯分散照明方式をとし、また、共用部分は基本的にLED照明器具を採用した。

 近隣の方々とも何度となく協議させていただいた本計画、このマンションに住む人が、近隣、地域の方に受け入れられ、楽しく共生していただくことを願っている。